おめでとう（その２）

こーりゅーの誕生日。
俺の誕生日にクッキーを焼いてくれたからじゃないけど、何かあげたい。
でも同じことするのもやだし？
何したらいいのかな。

一生懸命考えても、なかなか思い浮かばない。
悟浄は家にいても浮かばないので外に出た。

商店街にある一軒の店で、ふと目にとまったモノがあった。
（これにしようかな。）
少し高いけど、悟浄はそれに決めた。

家に帰ってそれを開ける。
カラーの油性ペンを持ってきてきゅっきゅっと鳴らして何かを書いた。
一生懸命書いた。

書き上がったものを見て　　
にー　　
と笑ってそれを乾かし、バラバラにして袋に詰めた。
綺麗にラッピングして、リボンをかけた。



「こーりゅー」
悟浄は江流の家でチャイムを鳴らす。
江流がドアを開けた。

「ごじょ？」
「こーりゅー誕生日おめでと」
悟浄は江流にラッピングした袋を渡すと、

「一人でみてね」
そう言って走って帰っていった。

「変なごじょ･･･」
江流は部屋に帰ってそれを開けた。
バラバラのジグソーパズルが出てきた。

全部で１８０ピースのそれを組み立て出すと、白い部分が多すぎてなかなかに時間がかかった。
終わりかけたときに江流は笑った。

ジグソーパズルはパステルイエロー一色のモノだったらしい。
そこに悟浄がメッセージを書いていた。

『こーりゅー誕生日おめでと
これからもずっと仲良しでいような　　悟浄』
そのメッセージの下に、二人の似顔絵。
一生懸命書いたのがよく分かった。

「当たり前だろ」
江流は悟浄から貰ったパズルの為に、明日額縁を買いに行こうと思った。

一番嬉しいプレゼントは、大きくなってもずっと江流の部屋に飾り続けられる事になる。

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　　　　　　　　　　　　　　20051130　保紫
ということで一日遅れですがちびっ子のやつを。
長・・・

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