ぼくのみたゆめ

ぼくのみたゆめ

１１月９日
今日は悟浄の誕生日です。
沢山ご馳走を作って驚かせてあげましょう！

かといって、栄養の偏った食事はダメです。
野菜も沢山取り入れて、だからといって好みじゃない味付けはしては行けません。
美味しく食べて貰わないと、誕生日のお祝いですからねｖ

まな板の上でリズミカルに刻まれていく野菜や肉を鍋やフライパンでじゅうじゅうくつくつ。
美味しそうな音の洪水に僕は自然と笑顔が浮かぶ。
大好きな悟浄のために、得意の料理で幸せにしてあげられたら、これほど嬉しいことはないですよねｖ

そうそうとっておきのワインも出しましょう
こういうときのためにとって置いたバカラのペアのワイングラスも出しちゃいましょうｖ
今使わないなら、これほど無意味なものはないですからね。

早く帰ってきて欲しい。
吃驚させてあげたい。
そしてちょっと照れたように笑う悟浄の表情が目に浮かびます。
テーブルには清潔なクロスにランチョンマット。
ディナーの準備も万端。
ああ、早く帰ってきて下さいね、悟浄ｖ



「ただいまーｖ」
玄関のドアを開けると良い香りがして、早足でキッチンへと向かいかけて足を止める。
リビングのソファーに丸くなって眠る八戒の姿が目に入ったから。

「おーお。いいねェ自由で」
つん。と頬をつつくと、擽ったそうに身を捩る。
もう一度つつこうと思ったところで、後ろから思い切り殴られた。

「いってェ」
「帰ったらただいまくらい言え」
いや、ちゃんといったんだけど･･･と思いつつ頭をさすりながら振り向くと、そこには顔に
『俺より先にコイツに声かけやがって』とくっきりと浮かべた三蔵の姿。

「いやんヤキモチ？俺の一番は三蔵だから気にしな･･･」
気にしないでｖという前にもう一度殴り飛ばされたのは、日頃の行いのせいかもしれない。

「･･･ただいま、三蔵ｖ」
「よし。」
挨拶に満足そうに頷いた三蔵。
気を良くして「ただいまのちゅーｖ」と言ったらまた思い切り殴られた。

「しかしこいつまあよくこんな煩いのに寝てられンね」
もう一度ぷに。と八戒の頬をつつくが、またも擽ったそうに身を捩るだけ。

「猫だからな。マイペースなんだろうよ」
キッチンに消えようとしている三蔵の言葉に、悟浄はああーと納得して、三蔵の後を追ってキッチンへ足を運んだ。

「何今日ご馳走？」
味見ーという悟浄の口に、出来立ての揚げ物を放りこんでやると、火傷しそうなのをぐっと耐えながら最高ｖと涙目で悟浄は三蔵へと言葉を返す。

「誕生日くらい、祝ってやるよ」
先に風呂へ入れ馬鹿。
と、追い出されながらも悟浄は「え？マジ？？」と目をぱちくりさせる。
まさか祝って貰えるなんて思わなかったから。

「速攻風呂に入ります！んでもって速攻ご馳走とデザート頂きます！！」
デザートなんざねえ。と返す三蔵に、

「デザートは勿論そこの金髪のおにーさんで決まりよ？」
とウインクをしながら、飛んでくるお玉を交わすべく足早にキッチンから逃げていった。



「にゃぅ･･･」
猫の八戒は未だ夢の中。
悟浄の帰りを今か今かと待ちわびながら、甘い甘いひとときを過ごせたのかどうかは

夢の中の八戒のみが知る。

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まあそう言う感じで、猫八戒バージョンのお話でした。
ちと５８（８５？）チックで始まってあれ？と思われたかもですな。
ホントはこの駄文、相互リンクの『紅雲流翠』さまに送りつけちゃおうかしらと思ったんですが･･･
肝心なトコはしっかり５３だし（そりゃ当然か；）駄文過ぎたので辞めました･･･
なにはともあれ、悟浄ハッピーバースディ♪